プリモ・シルヴェストリはイタリアのモデナ生まれの作曲家。14歳の時にギターを始め、続いてマンドリンを習い、大いなる愛着を持つ。後にピアノ、音楽理論を学び、モデナの吹奏楽団指揮者に任命され、その後モデナ・マンドリン合奏団を創設した。生涯約40曲のマンドリン作品を発表している。
本曲は、1903年のイル・コンチェルト誌主催の作曲コンクールに銀賞を得て同年同誌から出版されたもので、「作品番号8」と記されている。わが国でも愛奏されている小品である。
本曲は郷愁をそそる9小節のマンドリンソロのカデンツァに始まり、次第に楽器を加えて静かな夜の情緒を美しく描写している。 最後もマンドリンソロで幕を閉じる瞑想曲。
本曲は1941年シエナのコンクールに入賞した作品で、原曲には高音のクァルティーノや内声のマンドラコントラルト等も入っていた。第1・第2マンドリン、マンドラテノール、マンドロンチェロ等はそれぞれ2〜3部の多声部の曲となっている。青空が赤い夕焼けを経て藍色の夜の帷に包まれる、旋律の美しい幽遠な抒情曲となっている。