C. オテッロ=ラッタ(1888.9.24-1945.10.30)
Carlo Otello Ratta

カルロ・オテッロ=ラッタはボローニャの北東フェルラーラ生まれのイタリアの作曲家。

英雄の挽歌 (1941)
Epicedio Eroico  

第二次世界大戦中の1941年に催されたファシスト党国家機関O.D.Nの主催によるシエナの第2回マンドリン作曲コンクールにおいて、第2位に入賞した。(第1位はボッタッキャーリの「夢の誘惑」)。曲は独・伊の枢軸国側の重要な根拠地であったリビアのトブルクにおける、英・米・仏の連合国側との度重なる激しい攻防の末の陥落に寄せた悲壮な挽歌である。第二次世界大戦中の作品のため、当時演奏されることもなかったが、1970年代に、同志社大学MCのOBでマンドリン音楽研究者の岡村光玉氏がシエナのアルベルト・ボッチ氏より譲り受けた。従来「英雄葬送曲」と訳されているが、曲名の下に<トブルクの陥落で倒れた勇敢な兵士達に捧ぐ>と書かれており、単なる一人の英雄の死に対する葬送歌ではなく、戦死した多くの勇ましい英雄的兵士達に捧げた挽歌といえる。

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