オペラ史上極めて重要なオペラで、1900年にローマで初演された。ナポレオン進撃を前にした1800年の反動政治支配下のローマを舞台にした、画家カヴァラドッシと、その恋人で歌手トスカの物語。画家は脱獄した政治囚の逃亡を助けたために死刑を宣告される。トスカは彼を救おうと、彼女にしつこく言い寄る警視総監スカルピアに処刑撤回の約束をさせた後に、スカルピアを殺してしまう。カヴァラドッシはスカルピアが予め決めていた謀略通り処刑され、それを知ったトスカは彼の後を追ってサンタンジェロ城から身を投げる。
『トスカ』の中でも最も有名な第2幕で歌われるアリアで、トスカが「何故このような過酷な運命を与えたのか」と神に助けを求めて祈る美しい曲。
『トスカ』の第3幕で、間もなく銃殺されるカヴァラドッシが、明け方の星に、トスカとの愛を想い、泣きながら歌うアリア。
ジャコモ・プッチーニ最後のオペラ。召使リューの自刃場面まで書き上げたプッチーニは1924年11月に没し、続く部分はF・アルファーノにより補作された。1926年ミラノ・スカラ座で、トスカニーニの指揮により初演された。中国に題材をとり、中国の旋律を素材にし、『蝶々夫人』同様の東洋趣味を盛り込んだ曲である。タタールの王子カラフが美しいが心の冷たいトゥランドット姫の課した三つの謎を解いて彼女と結婚する、という物語。
謎を解かれても結婚に応じたがらない姫に、カラフは「自分の名前を当てたら結婚を諦める」と持ちかけ、それを受けた姫は彼の名前を探すまで「寝てはならぬ」と国民に命令する。これを聞いたカラフが最終第3幕で歌うアリア。