エンリケ・グラナドス (1867-1916))
Enrique Granados

グラナドスはカタルーニャ地方レリダで生まれたスペインの国民的作曲家。 バルセロナとパリでピアノと作曲を学び、ピアニストとして活躍する一方で、民族色の強いピアノ曲・歌劇・歌曲等を残した。

歌劇「ゴイェスカス」 間奏曲  (1916) 
“Goyescas”, Intermezzo

「ゴイェスカス」はスペイン語で「ゴヤ風の」という意味で、フランシスコ・デ・ゴヤの絵画に強い感銘を受けたグラナドスが、1911年にピアノ独奏用の組曲として作曲した。その後、1916年にピアノ曲を改作する形で、「恋する若者たち」の副題付きの歌劇「ゴイェスカス」が作曲された。フェルナンド・ペリケ・イ・スアスナバールによるスペイン語の台本に基づく、スペインの叙情的オペラ音楽サルスエラの様式による3幕構成だが、演奏時間は50分程度の小規模な歌劇である。初演は当初はパリのオペラ座で行われる予定であったが、第一次世界大戦の勃発で中止、代わって米国ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で1916年1月28日に行われた。この米国初演の帰路グラナドスは、乗船していた客船がドイツ潜水艦の攻撃に遭い、49才で生涯を終えた。  現在、歌劇「ゴイェスカス」は滅多に演奏されないが、この間奏曲は様々な器楽曲等に編作されて親しまれている。

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