アメデオ・アマデイ(1866.12.9.-1935.6.16.)
Amedeo Amadei

アメデオ・アマデイはイタリアのロレートに生まれた。管弦楽指揮者として活躍する傍ら1897年ごろからマンドリン合奏曲の作曲を始め、トリノにて没するまでに100曲近いマンドリンの合奏曲や編曲を残すなど、マンドリン音楽界に多大なる影響を与え、彼の作品は今日に至るまで多数演奏され続けている。

海の組曲(1908)
Suite Marinaresca, op.290

本曲は1908年にイル・プレットロ誌が主催した第2回作曲コンクールにおいて第1位を受賞した名曲である。4楽章からなる組曲であり、各楽章にはギリシャ神話に登場する神や妖精などのサブタイトルがついている。
・第1楽章「ナイアーデのセレナーデ」:ナイアーデは美しい女性の姿をした水の精霊である。
・第2楽章「オンディーヌの踊り」:オンディーヌも多くは美しい女性の姿をした精霊で、人間の男と結婚することで魂を得るとされている。
・第3楽章「シレーネの歌」:シレーネは半人半魚の怪物であり、美しい歌声で船人を惑わし襲う。一般にはセイレーンといわれる。
・第4楽章「トリトーネのフーガ」:トリトーネは法螺貝を吹き、波を立てたり鎮めたりする。一般にはトリトンといわれ、海神ポセイドンの息子とされる。
余談ではあるが、ナイアーデとオンディーヌは淡水に棲むとされているため、「海の組曲」という邦題が適訳かどうかは意見の分かれるところである。

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