桑原 康雄 (1946-2003)
Kuwahara, Yasuo

神戸生れの桑原康雄は、神戸商科大学(現兵庫県立大学)でマンドリンクラブに入部。指導者の比留間きぬ子に師事し、最後の愛弟子として、1969年卒業と同時にプロの道を目指す。日本を代表する国際的マンドリン奏者・作曲家となるが、57歳直前に病に仆れた。
1975年アンサンブル・フィルムジカを発足させ、そこを土台として独奏に合奏にマンドリン音楽の道を追求し、生涯に46曲の作品を残した。1992-2000年にかけて計5回開催された世界のマンドリン系撥弦楽器のフェスティヴァル、神戸国際音楽祭は彼のライフワークであった。

初秋の唄 (1989)
The Song of Japanese Autumn

「初秋の唄」は1989年末に作曲され、1996年ドイツのフォクト社(Vogt & Fritz)より出版されたが、作者いわく、日本の初秋の情景を描写した、人と自然の共生をスケッチしたものというこの曲は、彼の作品の中でもっとも世界で演奏されているものである。フォクト社の所在地シュヴァインフルトでは“桑原康雄マンドリン国際コンクール”と銘打ち、ドイツでのマンドリン独奏コンクールを3年毎に開催しており、第4回大会は2008年11月25-28日に予定されている。

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